徳島大学1年 梁莉空氏。彼がビジネスの世界に足を踏み入れた理由は、自身の幼少期の原体験にある。「虐待をなくしたい」。その一心で、感情的な想いを論理的な解決策へと昇華させた彼が描くのは、企業と保育園をつなぎ、親に「心の余裕」を取り戻すためのプラットフォームだ。
徳島大学理工学部理工学科 梁 莉空(りょう りく)
■Mission / Vision / Value
- Mission: 余裕を持って笑顔で過ごせる社会を提供する
- Vision: 親のストレス課題を取り除く
- Value: 常に親子の幸せと子供の未来を守る視点から親の課題を解決する
■自己紹介をお願いします
徳島大学理工学部の1年生です。ITとビジネスを軸に活動していますが、根底にあるのは「社会課題を解決したい」という想いです。かつては虐待防止のボランティア活動に没頭していましたが、1対1の支援の限界を感じ、より広範囲にインパクトを与えられるビジネスの世界へ転向しました。一つのことにのめり込むタイプで、今は事業を通じて社会構造を変えることに全力を注いでいます。
■なぜPDCに応募しようと思ったのですか?
PDCが「Passion Driven Changers」という名の通り、参加者の「情熱(パッション)」を起点としている点に強く惹かれました。自身の原体験から来る「虐待を減らしたい」という想いを、単なる感情論ではなく、持続可能なビジネスの形に落とし込みたいと考えたからです。また、東京の熱量の高いコミュニティやメンターと繋がり、視座を高めるチャンスだと思い応募しました。
■PDCに参加して、自身にどんな変化や成長がありましたか?
自分の「感情的な原体験」を、「論理的なビジネスモデル」へと変換できたことが最大の成長です。 以前は想いばかりが先行していましたが、「誰から対価をいただき、どう経済を回しながら課題を解決するか」という視点を身につけることができました。徹底的な検証を通じて、保育現場における真のボトルネックが「導入企業側の煩雑な契約業務」にあると発見できたのは、このプログラムのおかげです。
■現在、どんな事業を考えていますか?
企業主導型保育の枠を活用したい企業と、地域の中小企業をつなぐSaaS型プラットフォームの開発です。 企業が保育枠を導入する際に障壁となっている「煩雑な契約業務」を一括代行します。これにより、企業は福利厚生として手軽に保育園を利用でき、保育園側は定員充足による経営安定が見込めます。そして何より、働く親御さんがスムーズに子供を預けられる環境を整備します。
■なぜ、その事業をやりたいのですか?
虐待が増加する背景の一つに、育児と仕事の両立に追われ、親自身に「心の余裕」がなくなっている現状があると考えているからです。 親を責めても解決にはなりません。親がストレスなく働き、笑顔で子供と向き合える時間を増やすこと。それが結果として、子供たちの安全と未来を守る「盾」になると確信しています。ビジネスという仕組みで、親の笑顔を守りたいのです。
■今の価値観に繋がる原体験は何ですか?
幼少期に両親の争いを目の当たりにし、心を痛めた夜の記憶です。「なぜ、こんなにも辛い思いをしなければならないのか」という恐怖心や劣等感が、当時の私を苦しめました。 しかし今は、その経験こそが「同じ思いをする子供を減らしたい」という強烈なエンジンになっています。過去の痛みがあったからこそ、今の情熱があり、前に進むことができています。
■事業を通じて、どんなビジョンを実現したいですか?
「保育園探し」や「育児離職」という言葉が死語になる社会です。 企業と保育園がシームレスに繋がり、親が働くことと育てることを当たり前に両立できる。社会構造から無駄なストレスを取り除くことで、子育てが「辛いもの」ではなく「幸せなもの」であると、誰もが実感できる未来を実現したいです。
■事業を加速させるために、どんなモノやヒトが必要ですか?
まずは、このビジョンに共感し、サービスの初期導入にご協力いただける地域の中小企業の皆様との出会いを求めています。 また、この仕組みを社会インフラとして定着させるためには、行政や自治体との連携も不可欠です。そして、想いを形にするためのプロダクト開発を共にしてくれるエンジニアの仲間や、資金面での支援も必要としています。