2019年2月13日、ソフトバンク社員の方々を対象に「CroMenイントラプレナーシッププログラム ~事業のタネとなる情熱を探る~」を開催いたしました。本記事では、このプログラムの実施事例をご紹介します。社内起業家(イントラプレナー)の育成は、大企業においても新規事業創出や社内イノベーションの重要な課題となっています。このプログラムは、社員の内発的動機を引き出し、自律的なイノベーターを育成することを目指して設計されました。
SBイノベンチャー様の背景と課題
SBイノベンチャー様は、ソフトバンクグループの中で社内起業を促進する制度を持つ企業です。同社には「自分のビジョンに根付いた事業を起こして欲しい」という強い思いがありました。この思いを実現するため、Cross Mentorshipの「自分は何に情熱を傾けたいのか」を様々なキャリア・世代の人たちと考え続けたノウハウを活かし、自身の情熱を探り、ビジョンを仮説立てする「イントラプレナーシッププログラム」を提供することになりました。
イントラプレナーシッププログラムの概要
このプログラムは、参加者の内面に深く迫り、自己理解を促進することを目的として、以下の3つのコンテンツを1日に凝縮して実施しました:
1. 内省ワーク
2. ライフスピーチ
3. 1on1セッション
プログラムの具体的な取り組み
1. 内省ワーク
内省ワークでは、参加者が自らの原体験を「事実」「当時感じたこと」「今の自分への影響」に分けて整理しました。このワークの特徴は以下の通りです:
- 自らの経験の深掘り
- 整理した結果を他の参加者と共有
- 新たな視点からの気づきの獲得
- 自己認識の多面的な深化
このプロセスを通じて、参加者は自身の経験を客観的に見直し、新たな価値を見出すことができました。例えば、自分では失敗だと思っていた経験も、他の人の視点を通すことで成功経験として再認識できるようになりました。
2. ライフスピーチ
ライフスピーチでは、先輩イントラプレナーとアントレプレナーによる講演を行いました:
1. 先輩イントラプレナー:株式会社オプトの河野涼さん
- 海外フォロワー数19万人以上のメディア「JapanMade(ジャパンメイド)」の立ち上げ事例
- イントラプレナーとしての社内での実践的な振る舞い方
2. 先輩アントレプレナー:竹之内大輔さん
- 「大喜利人工知能」プロジェクトの紹介
- 「心をもったAIが出来上がる瞬間に立ち会いたい」という情熱の共有
これらのスピーチを通じて、参加者は実際のイントラプレナー・アントレプレナーの経験や思いに触れ、自身のビジョン構築のヒントを得ることができました。
3. 1on1セッション
プログラムの最後に、参加者は1対1で自らの考えを語り合う1on1セッションを行いました。このセッションの特徴は以下の通りです:
- 自己内省ワークとライフスピーチで得た気づきの深堀り
- 本心や情熱を相手にぶつけることによる自己理解の促進
- 真摯なフィードバックによる自己認識の修正と強化
- 弱気な部分への励ましと背中押し
1on1セッションを通じて、参加者は自身のビジョンや情熱に関する仮説を検証し、少しずつ自信をつけていく様子が見られました。
成果と参加者の反応
参加者からは以下のようなご感想が寄せられました:
「1on1に満足。また、外部の方と交流したことにより、他の会社の働き方もしれたのが良かった。」
「様々な方に自分の考えを伝えることが出来、自分は何をしたいのかという問の答えに近づいた」
「モデルケースとなるような方々に出会えた」
まとめ
SBイノベンチャー様へのイントラプレナーシッププログラム提供を通じて、社員の内発的動機を引き出し、想いを持った社内起業家の育成をサポートさせていただきました。特に、深い自己理解と明確なビジョン構築のプロセスが、革新的な事業アイデアの創出につながる可能性が示唆されました。
1日という短い時間の中で、内省ワーク、ライフスピーチ、1on1セッションという3つのコンテンツを凝縮して提供することで、参加者の意識と行動に大きな変化をもたらすことができました。
他の大企業においても、社員一人ひとりの内面に寄り添ったイントラプレナーシップ育成プログラムの導入が、持続的なイノベーション創出につながると考えております。
「社内起業家育成」「イントラプレナーシッププログラム」導入に関してご関心のある方は、以下のお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。